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2014年07月31日  - No.30 - 1

新賭事法が成立する見込み(アイルランド)[その他]


 アイルランドのブックメーカーは、長年待たれてきた新しい賭事法の施行についての約束を政府の院内総務(chief whip)から取りつけた。欧州連合(European Union)は8月初旬までにこの新賭事法を承認すると見込まれている。

 6月24日に賭事法修正法案への最終的な2つの変更が可決され、内国歳入庁(Revenue Commissioners)がオンライン賭事業者への新しい賭事税(従来のブックメーカーには売上げの1%、ベッティングエクスチェンジ賭事提供業者には手数料の15%)の徴収を担当する。この法律により、オンライン賭事運営の免許期間は2年間に延長される。

 2011年に公表され、初めて海外賭事業者に課税することが定められた法案は来週、財政・公共支出・改革委員会(Finance, Public Expenditure and Reform committee)に提出される予定であり、その後上院を通過し、下院に戻されてから、大統領によって署名されることになる。

 しかし、法案の国内での通過はアイルランドブックメーカー協会(Irish Bookmakers’ Association:IBA)に約束されている一方で、政府は必須であるEUの承認を未だ待っている状況にある。

 6月25日に院内総務のポール・キーホー(Paul Kehoe)氏と面会したIBAのシャロン・バーン(Sharon Byrne)会長は、次のように語った。「下院を通過するすべての法案を承認したキーホー大臣は、EUの承認に向けて、この法案を速やかに通過させることを確約しました。2月に法案が下院を通過した時、この提議はEUに送られて、その後戻ってくるのに時間が掛かりましたが、今回、彼らは7月末か8月初めにそれが実現することにひそかな自信を持っています」。

 「夏が終わるまでに承認を受け9月末までに最終手続きが完了すれば、P45(退職する際に雇用者から渡される税務関係書類)を受け取らずに済むことになるこの法律の成立を心待ちにしている500人の非常勤スタッフは、もはや心配する必要が無くなるでしょう」。

 「このことは、初めて形勢が逆転し、ベッティングショップはオンライン賭事業者との競争上有利になることを意味します。何故なら、ベッティングショップは毎年9月から4月まで午後6時半以降も営業できるようになる一方で、オンライン賭事業者は賭事税を支払わなければならなくなるからです」。

 ベッティングショップの冬期の営業時間を制限する今の法律の問題点を明らかにするために、バーン会長はこの6月に政治キャンペーンを開始した。この営業時間制限は9月1日に開始され、夏場に働いていた500人のスタッフが解雇されると予想されている。この制限を廃止する法律を制定させるにあたってEUが持つ役割の重要性は、IBAのキャンペーンを欧州へと向かわせることになる。

 バーン会長は次のように語った。「キアラン・リンチ(Ciaran Lynch)下院議員(労働党)が来週この法案の審議を行う委員会の委員長を務めており、私たちはキアラン氏に面会するとともに、この500人の雇用が国庫に行なっている貢献について委員会メンバー全員に情報を提供しています」。

 「引き続き政治家に対するロビー活動を行い、法律制定が遅れることのないよう欧州へのプレッシャーを今後強めていきます」。

By Jessica Lamb

[Racing Post 2014年6月27日「Irish government committed to seeing through online tax bill」]


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