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TOPページ > 海外競馬ニュース > カタールの移籍馬獲得戦略は競馬界にとって追い風(欧州)[生産]
海外競馬ニュース
2013年07月04日  - No.27 - 1

カタールの移籍馬獲得戦略は競馬界にとって追い風(欧州)[生産]


 好むと好まざるとにかかわらず、競馬は何かにつけサッカーの後追いをしている。突然の新しいスター出現も、それらが紙一重でヒーローか悪役になることも、またすぐに結果を欲するごく少数のオーナーから影響を受けることもそうである。

 平地競走の一流馬の移籍市場は、ゴドルフィンがデイラミ(Daylami)、ケープヴェルディ(Cape Verdi)、バランシーン(Balanchine)、スラマニ(Sulamani)、リフューズトゥベンド(Refuse To Bend)などの一流欧州馬の購買にいち早く基盤を据えたことで、ここのところずっと活気づいている。

 またクールモア(Coolmore)も、ソーユーシンク(So You Think)、ハラダサン(Haradasun)およびスタースパングルドバナー(Starspangledbanner)など一流豪州馬の購買後に、アイルランド国内でエクセレブレーション(Excelebration)のような優良馬を購買するという異なる方針を採ってきている。しかし、カタールのファハド殿下(Sheikh Fahad)とジョアン・アル・サーニ殿下(Sheikh Joaan Al Thani)の移籍馬市場への参加により、競馬界におけるマンチェスターユナイテッドとチェルシーに、今やマンチェスターシティが加わることとなった。

 一流競走で優勝する可能性を持った馬を見つけ出すことがカタール有力者の戦略となっており、その獲得のための網は現在広範囲に投げられている。

 最近の購買馬シークレットジェスチャー(Secret Gesture)とショパン(Chopin)は、いずれもカタールのファハド殿下の勝負服でエプソム競馬場の名誉あるクラシックレースへの出走を果たしたが(訳注:シークレットジェスチャーは英オークスで2着、ショパンは英ダービーで7着)、来たるロイヤルアスコット開催では両殿下とも一層力を入れることになるのは確実である。

 ジョアン殿下はすでに、ロイヤルアスコットで活躍が期待されるトロナード(Toronado)とオリンピックグローリー(Olympic Glory)を含む一連の所有馬に仏2000ギニー(G1)勝馬スティルヴァンドーム(Style Vendome)を加えており、一方ファハド殿下はさらに圧倒的な勢力でロイヤルアスコット開催に臨むだろう。

 ファハド殿下のレーシングマネージャーであるデヴィッド・レドヴァーズ(David Redvers)氏は、購買戦略の背景に緻密な考え方を持っており次のように語った。

 「1歳馬を購買した場合にはステークス勝馬となる見込みは約10〜12%であるが、正しい選択さえすれば、ブリーズアップセールに上場された2歳馬の購買では30%、未勝利競走や条件競走の勝馬の購買ではおそらく70〜80%までその割合を上げることができる、と私はファハド殿下に説明しました」。

 「私たちは無駄な出費はしませんし、1頭購買するまでに3〜4頭は断わられますが、実績ある馬の購買はいつも非常に重要であり、それはつねに変化発展する商取引なのです」。

 伝統主義者は、完全に能力が開花する前に馬主がドリームホースを売却すると競馬は何かを失うことになると主張するかもしれないが、競馬界の新しい重要な人々が移籍馬の獲得を調教師に任せるようになっているという事実は、スターホースの出現範囲を広めるのに明らかに役立っている。

 馬の売却者はサラブレッドに再投 資する傾向があるということが、まさに競馬産業を通じて波及効果を作り出しており、レドヴァース氏は、カタールの投資の全体的な影響はプラスとなるものであると断言している。

 レドヴァース氏は次のように語った。「かなり不景気な市場がそのことによって活性化されており、競馬にとって素晴らしいことです」。

 「ファハド殿下は自身の馬に関わっている厩務員全てを知っており、馬体について私よりもよく理解されています」。

 「他人を模倣する性格ではなく、殿下にとっては航海のようなものです。しかし殿下はこれを楽しんでおり、ロイヤルアスコット開催は私たちが取り組んできたことのまさにテストとなるでしょう。なぜなら、私たちが購買した1歳馬とブリーズアップセールに上場されていた2歳馬の真価が明らかになるからです」。

 そしてオークスが終わり、多くのほろ酔いの競馬ファンが帰路についているときに、名誉が傷つけられ、シークレットジェスチャーとショパンに考えを巡らしながら馬場を歩いていたファハド殿下ではあるが、興奮はまだ始まったばかりである。

 ファハド殿下は23歳でしっかりと競馬に取り組み始め、現在世界中に180頭の馬を有し、一方ジョアン殿下は一体的に管理するのに適した小規模ながらも厳選した所有馬30頭で、より慎重に取り組んでいる。

 長期にわたる影響を予測することは不可能だが、競馬が非常に裕福な2人の若い殿下の心をしっかり捉えることになれば、移籍という手法が年中可能である場合には特に強烈な結果をもたらすことになるだろう。

By Graham Cunningham

[Racing Post 2013年6月7日「Qatari transfer policy having a positive effect on the industry」] 


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