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2012年04月19日  - No.17 - 3

ドバイレーシングクラブ、異例の再レースを弁明(ドバイ)[開催・運営]


 ドバイレーシングクラブ(Dubai Racing Club)のフランク・ガブリエル(Frank Gabriel)専務理事は4月1日、ドバイゴールドカップとその再レースで3頭の予後不良が生じた結果となったことを受けて、再レースを施行する決定について弁明した。

 この2マイル(3200 m)のレースは、ゴドルフィン社のフォックスハント(Fox Hunt)が1週目のホームストレッチで予後不良となり、コースに横たわっていたため、他馬にとって安全な状況ではないと判断され、不成立(結果的には中断)となっていた。

 騎手は、馬に乗って待機していた係員および追跡車に乗っていた職員から状況を知り、馬は発走から約7ハロン(約1,400 m)地点で止められた。

 関係者からの意見を聞き、また、残り12頭の馬体検査をした結果、クラブ役員はこの競走の再レースを行うことを決定した。しかし、結果的に、再レースで骨折したブロンズキャノン(Bronze Cannon)とグランヴァン(Grand Vent)は安楽死となってしまった。

 ガブリエル専務理事は、「当初のレースが中止になった後、デヴィッド・サイクス(David Sykes)上席獣医師とそのチームが出走馬を検査しました。その後私たちはドバイワールドカップ後に再レースを行うかどうかについてすべての関係者と協議しました」と語った。

 そして次のように続けた。「私たちは関係者たちに出走するか否かを判断するチャンスを与えました。出走を彼らに強いたことはなく、除外を望んだ人がいたならばすべて出馬登録料を返還していたはずです。しかし、彼らは皆出走を望み、馬は再レースまでの3時間、常に経過観察されていました」。

 再レースを行う決定は関係者の支持によりなされ、脱落者はいなかった。バービカン(Barbican)の馬主であるジョン・ストッカー(John Stocker)氏は、役員の行動を“非常にプロ意識が高い”と表現していた。バービカンはアラン・ベイリー(Alan Bailey)調教師の管理馬で、再レースでは7着であった。

 ドバイゴールドカップは今回初めてドバイワールドカップナイトで施行され、ガブリエル専務理事はこのレースは来年以降も施行されるだろうと次のように述べた。

「私はレースの順序はこのまま維持されると思います。このようなことが起こったのは不運でしたが、ドバイワールドカップナイトの競馬番組にこのレースが組み込まれたのは初めてであり、調教師はまだどの管理馬をこのレースに出走させるかについて判断するのに慣れていません」

 エイダン・オブライエン(Aidan O’Brien)調教師がダディーロングレッグス(Daddy Long Legs)でUAEダービーを初優勝したが、ガブリエル専務理事は今後も同調教師がカーニバルに管理馬を出走させることを望んでいる。

 そして次のように語った。「私たちはクールモア牧場のオーナーシップとオブライエン調教師に感謝しており、彼らの馬はよい走りを見せてくれました。欧州の競馬シーズンは序盤ですし、来年も同調教師がドバイカーニバルに出走馬を出してくれることを望んでいます」

「国際的な勝馬が多く出ており、その中でゴドルフィン勢が健闘していることは大きなプラスです」。

By Peter Scargill

[Racing Post 2012年4月2日「Officials defend rerun Dubai Gold Cup after three horses are killed」]


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