TOPページ > 海外競馬ニュース > 海外賭事業者への課税は不可避の可能性(イギリス)[その他]
海外競馬ニュース
2012年03月15日  - No.12 - 4

海外賭事業者への課税は不可避の可能性(イギリス)[その他]


 英国金融街の投資銀行であるインベステック(Investec)は、海外インターネット賭事業者に対して、現在は英国賭事客から受け付ける賭事が課税や賦課金支払いの対象となっていないが、いずれ粗利益税を支払わねばならなくなるだろうと警告した。

 レジャー関連のアナリストであるポール・レイランド(Paul Leyland)氏とジェームズ・ホリンズ(James Hollins)氏が2月8日に投資家に出した通知には、次のように記されていた。「課税はされることになると考えており、これは課税されるかどうかの問題ではなく、いつどのように行われるかの問題です」。

 マシュー・ハンコック(Matthew Hancock)下院議員が主導した、遠隔賭事を規制し税や賦課金収入の徴収への途を開く法案の第一回目の審議が2月7日に行われたことを受けて、これらのアナリストたちは意見を述べたものである。

 インベステックのアナリストは、政府予算案の審議が遅れれば、3月30日に予定されている第二回目の審議は純理論的なものになるかもしれないと指摘した。

 ジョージ・オズボーン(George Osborne)財務大臣は、政府予算案が3月21日に発表されることを公式に認めた。ハンコック議員は、ウエストサフォーク選挙区から保守党下院議員になる前に5年間同大臣の首席補佐官として働いていた。

 財務省は遠隔賭事に関する調査を実施してきており、インベステックの専門家チームは、「この法案は成文化されて5月に行われる女王陛下の議会開会式スピーチの中で発表される方向であり、予算審議と関連して議論される可能性が高い」と表現した。

 彼らは次のように付言した。「適正に手続が続行されるなら、2013年後半か2014年前半に課税と規制が同時に行われるでしょうが、それより早い段階での導入も排除できません」。

 政府予算案と関連させることにはラドブロークス社(Ladbrokes)のスポークスマンであるキアラン・オブライエン(Ciaran O’Brien)氏も賛同し、同氏は、「私たちは見直しを歓迎します。予算審議は議論を整理する適切なきっかけとなり、より公式な協議プロセスの方向を示すこととなるでしょう。私たちは、税率に関する詳細を事前に知らされるとは思いません。今後導入される可能性のある税制構造に関するニュースという形で知らされることになるのでしょう」と語った。

 そして、「賭事およびゲーム業界全体に対する税率の検討を有利に運ぶことにつながる適切な見解が必要です」と付け足した。

 ハンコック議員の提案した法案は、英国の賭事業者がインターネット賭事をやめれば破綻してしまう海外賭事拠点の1つのジブラルタルにおいて、特に注目されている。この課題について話し合うため2月初めにロンドンを訪れたジブラルタルのファビアン・ピカルド(Fabian Picardo)首相は、「ジブラルタルにとって差し迫った問題です」と述べたと、ジブラルタルクロニクル紙は報じた。

By Howard Wright

[Racing Post 2012年2月9日「Analysis say offshore tax is inevitable」]


上に戻る