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海外競馬ニュース
2011年07月28日  - No.30 - 3

BHA、本部を移転すべきとの批判を退ける(イギリス)[その他]


 BHA(英国競馬統轄機構)は、馬主協会(Racehorse Owners’ Association:ROA)のレイチェル・フッド(Rachel Hood)新会長がBHAの運営経費は驚くほど高いと批判したにも拘わらず、ロンドンの中心地から本部事務所を移転させる計画は全くないことを明らかにした。

 6月23日にロンドンのジュメイラカールトンタワーで開催されたROAの年次会議において演説を行ったフッド氏は、BHAを“統制されておらず無能である”と表現したROAメンバーのジェフリー・ビショップ(Geoffrey Bishop)氏が「BHAの運営経費はひどいものです。彼らはニューマーケットに本部事務所を置くべきです。なぜ、ロンドンの割高の賃金をスタッフに支払っているのでしょう?」と質問したのに対して、BHAを批判した。

 BHAと同じロンドンのビルに本部を構えているROAの会長であるフッド氏は、ビショップ氏に同意し次のように述べた。「ROAはBHAとともに、年間約3,000万ポンド(約42億円)というびっくりするほど高いBHAの運営経費の改善に乗り出しました」。

「BHAは、ロンドンに本部を置き割高のレートでスタッフに賃金支払いを行うべきではないと私も思います。BHAの改革はできるだけ早くなさなければならないと考えています。現状は支持することも受け入れることもできません」。

 これに対して、BHAの広報担当であるポール・ストラザース(Paul Struthers)氏は、「BHAは2007年以来予算と職員数を20%削減しました。この措置はROAや他の競馬主要団体が実施したものよりもはるかに大きな経費削減策であると自負している役員もいます」と語った。

 また、ストラザース氏は次のように続けた。「ロンドンに本部を置くことには明らかなメリットがあり、移転などの予定は全くありません。私たちに移転を要求することは、今日の業務の現状、ROAとBHAが同じ建物に入っていることから得られるメリット、および移転には莫大な資金が必要となることを考慮に入れていません」。

「提案されている競馬産業の改革をできるかぎり短い期間内に行うために、競馬場とホースマンが緊急に行動する重要性と比べれば、移転の問題は取るに足りないことです。競馬界が前進するためにはそうした改革のほうが極めて重要であり、BHAだけではなく競馬界全体に効果をもたらすでしょう」。

By Lee Mottershead
(1ポンド=約140円)

[Racing Post 2011年6月25日「BHA rejects Hood's criticism over cost of London office」]


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