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海外競馬ニュース
2011年03月10日  - No.10 - 4

英国広告基準局、ベットフェア社のTVコマーシャルを放送禁止に(イギリス)[その他]


 ベットフェア社(Betfair)の顧客は“仲介者を省くことで”的中させた賭事からより大きな利益を得ることができると主張するTVコマーシャルは、不正確で誤解を招くおそれがあるという23件の苦情を受けたあと、英国広告基準局(Advertising Standards Authority: ASA)によって放送禁止となった。

 6人の視聴者はまた、ベットフェア社が的中した賭事から手数料を取っていることをはっきりさせていないという理由でこのコマーシャルに異議申立てを行った。

 問題のコマーシャルは、パブで2人の男性がスポーツイベントについて話し合っているところに3人目の見知らぬ男性が現れ、仲介者になろうとして、アニメーションのマウスカーソルによって顔にパンチを与えられて飛ばされるというものである。

 ASAへの証言においてベットフェア社は、ベッティング・エクスチェンジの賭事客は合意したオッズでお互いに賭け合い、一般のブックメーカーのケースのように顧客との賭けの収支にベットフェア社が関与することはないと説明した。同社はまた、一般のブックメーカーは賭事の価格(オッズ)を提示する際に、“必ず仲介役を演じてある1人の顧客をもう1人の顧客に対抗させている”と主張した。

 ASAは、2009年にベットフェア社の2種類のポスターとEメールによる広告を禁止しており、同じ訴因に関する最新の申立てを支持した。

 ASAは放送禁止の判断において、「私たちは、ベットフェア社がインターネットで的中した賭事客の純利益に対しそれぞれ5%の手数料を課していることに注目しました。そして、従来のブックメーカーが収入を創出して集める方法とは異なるけれども、ベットフェア社のこの手数料は2者の顧客の間で行われる賭事を容易にするためのものであり、視聴者はこれが別の形の“仲介者”の役割であると理解しうると判断しました。したがって、このTVコマーシャルとその“ベットフェア社では仲介者が省かれる”というナレーションは、人々を混乱させ誤解を招くおそれがあると結論付けました」と述べた。

 これに対して、ベットフェア社のスポークスマンであるアンディ・ラルハム(Andy Lulham)氏は、「ASAの決定は、“仲介者を省く”キャンペーンについての弊社に対する異議申立てを支持しているものと私たちは受けとめています。このような異議申立てが支持されたことにがっかりしています」と語った。

 そして、「ベットフェア社のベッティング・エクスチェンジは、顧客に対して革命的で独特でお得な賭事を提供しており、弊社のTVコマーシャルは誠実で透明性のある方法でこの長所を視聴者に伝えていると確信しています」と付言した。

By Graham Green

[Racing Post 2011年2月9日 「Regulator bans Betfair TV advert over claims of cutting out the middleman」]
 


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