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TOPページ > 海外競馬ニュース > マグナ社、民事再生手続きにより 再建を図る(アメリカ)[開催・運営]
海外競馬ニュース
2009年03月26日  - No.12 - 4

マグナ社、民事再生手続きにより 再建を図る(アメリカ)[開催・運営]


 マグナエンターテイメント社(Magna Entertainment Corp.: MEC)は3月5日、連邦倒産法第11章に基づく破産保護(民事再生)手続を申立てたと発表し、フロリダ州のガルフストリームパーク競馬場、カリフォルニ ア州のゴールデンゲートフィールズ競馬場およびテキサス州のロンスターパーク競馬場など多くの資産を売却する計画を明らかにした。

 MECの民事再生手続の申立ては、デラウェア地区の米国連邦破産裁判所により受理された。MECはすでにカナダのオンタリオ州上級裁判所にも民事再生手続の申立てをしている。

 MECは長文の発表の中で、「MECは民事再生手続の開始後もひきつづき通常の業務を行います。その一方で資産を売却し会社の再建を図ってまいります。 従業員の給与・手当およびホースマンへの賞金の支払いについては、継続して行えるよう緊急措置として民事再生手続を申立てました。これは現在の事業を続行 するために必要な措置です」と述べた。

 3月4日の発表によれば、(1) 電話投票賭事(advance deposit wagering: ADW)の提供会社エクスプレスベット社(XpressBet.com)はMECの子会社であるが、民事再生手続の申立てはしておらず、また、(2) サンタアニタパーク競馬場(MECの売却計画には入っていない)における支払い業務は、カリフォルニア・サラブレッド馬主会(Thoroughbred Owners of California)が引き継いだ。

 民事再生手続の申立ては少なくとも数ヵ月前から予想されていた。その間の四半期事業報告で、MECは債務が数億ドルに達すると繰り返し述べていた。

 MECのフランク・ストロナーク(Frank Stronach)会長は、発表に伴う声明において次のように述べた。「端的に言えば、MECが抱える債務と利子負担はあまりにも巨額です。MECはこれ まで裁判所の手を借りずに再建しようとさまざまな方策を講じてきました。しかし、企業全体の再建ができないうちに経済不況、米国の不動産市況の急落および 世界的な金融危機に巻き込まれました」。

 「連邦倒産法第11章に基づいて民事再生手続きを申立てたので、事業を継続して運営しながら裁判所の監督の下で企業を再建することが可能になりました。 すべての従業員と顧客およびホースマンへの支払いは、通常の業務における支払いとして引き続き行えます。これは、民事再生手続き開始後に購入した物・サー ビスの支払いと同様の扱いです」。

 MIディヴェロップメンツ社(MI Developments: MID)は、MECの支配株主であり、最大の担保付き債権者である。MECは、MIDの別の子会社から総額6250万ドル(約62億5000万円)の DIP融資の約束を取り付けており、それにより調達した資金は民事再生手続中の運転資金に充てると述べた。[訳注:DIP融資は、民事再生手続きにより会 社を再建中の債務者に対する融資であり、一定の優先弁済権が与えられる]

 裁判所が民事再生手続きの開始を承認すれば、DIPファイナンスによる資金調達によって、MECは継続中の事業運営から発生した債務、すなわち従業員の 給与・手当、ホースマンへの賞金、的中馬券の払戻しおよび申立て後の業者に対する債務を弁済し続けることが可能となる。DIP融資は、ほとんどすべての MECの資産によって担保される。

 投資銀行のミラーバックファイア社(Miller Buckfire & Co.)の協力を受けながら、MECはその資産の大半を処分しようとしている。3月5日に、MECは次の資産をMIDに売却すると発表した。ガルフスト リームパーク競馬場、ガルフストリームパーク・ヴィレッジ(Village at Gulfstream Park)、ゴールデンゲート競馬場、フロリダ州のパームメドウズ調教センター、テキサス州のロンスターパーク競馬場、賭事を受付ける子会社であるアム トート社(AmTote)とエクスプレスベット社。留保条件付きでペンシルヴァニア州西部のメドウズレーシング&カジノ(Meadows Racing & Casino)も含まれる。

 MIDとの合意は“隠れ馬入札(stalking horse bid 訳注:破産企業の資産が競売される際に、低価格での落札を防ぐために倒産企業の要請を受けた者が行う入札)”である。

 これらの資産についてMIDが提示した買収金額は1億9500万ドル(約195億円)である。その支払い方法は(1) 4400万ドル(約44億円)は現金、(2) 1500万ドル(約15億円)はMECの債務の肩代わり、(3) 1億3600万ドル(約136億円)はMECに対する既存債権との差引である。なお、(2)の対象となる資産は買収後MECに賃貸される。MECはこれらの資 産の処分について裁判所に承認申請中である。しかし、その過程で第三者の提示価格がMIDの提示価格を上回る可能性が残っている。

 MECがより有利な価格を提示した第三者に資産を売却した場合には、MIDは解約料を取ることはできない。

 ライブのサラブレッド競馬開催を4月9日に開始するロンスターパーク競馬場は、3月5日に声明を出した。

 ロンスターパーク競馬場の場長であり最高経営責任者であるドリュー・シューベック(Drew Shubeck)氏は次のように述べた。「MECとその支配下にある子会社は、連邦倒産法の民事再生手続によって負債を整理し、再建を図っています。この 経営破綻状態から抜け出し、企業体力を改善・強化すれば、将来の経営環境への対応も可能となります。ただし、ロンスターパーク競馬場については、民事再生 手続きを申立てておらず、その予定もないことにご留意ください」。

 「したがって、ロンスター競馬場の支払い口座や資産が凍結されたり、不利益を受けることはありません。それゆえ、同競馬場、従業員、ホースマン、業者、顧客には直接的な影響はありません」。

 MECの民事再生手続申立てに関する発表は、同社がメリーランド州に所有するローレルパーク競馬場およびピムリコ競馬場には言及していない。

 別の発表において、メリーランド・ジョッキークラブは、ローレルパーク競馬場の4月11日まで続く水〜土曜日のライブの競馬開催とローレルパークとピムリコ競馬場の日〜火曜日のサイマルキャスト開催は予定どおり実施されるだろうと述べた。

 メリーランド・ジョッキークラブの会長で最高執行責任者であるトム・チャッカス(Tom Chuckas)氏は、「顧客に関係する範囲においては、従来どおり営業します。従業員が給与について心配することはありませんし、ホースマンへの賞金の 支払いは保護されています。困難な時期であり、非常に不安ではありますが、最終的には、経営環境が改善され、会社の体質も強化されます」と語った。

 AP通信社(Associated Press)によれば、裁判所への提出資料には、MECの負債総額は5億〜10億ドル(約500億〜1000億円)、資産総額は10億ドル(約1000億 円)以上、債権者数は1万〜2万5000人と記載されている。なおMIDの債権は3億7200万ドル(約372億円)である。

 MECのウェブサイトには、民事再生手続に関する説明がQ&A形式で掲載されている。

 そのほか、MECはオーストリアの子会社の1つをマグナインターナショナル社(Magna International Inc.)の子会社に売却する契約を結んだと述べた。約100エーカー(約40万m2)の売却物件はマグナインターナショナル欧州支社のオフィスビル街にあ る不動産で、価格は570万ドル(約5億7000万円)である。この取引は2009年の第2四半期に完了すると見込まれている。

By Tom LaMarra
(1ドル=約100円)

[The Blood-Horse 2009年3月9日「Magna Files for Chapter 11 Bankruptcy」]


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