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海外競馬ニュース
2007年09月13日  - No.35 - 3

ビアンコーヌ調教師に15日間の業務停止処分(アメリカ)[その他]


 ケンタッキー州競馬統括機関(Kentucky Horse Racing Authority: KHRA)は8月30日、パトリック・ビアンコーヌ(Patrick Biancone)調教師に対して、9月5日から15日間の業務停止処分を課した。

 同調教師の管理する2歳牝馬ラズィザ(L’Aziza)が勝った5月3日チャーチルダウンズ競馬場の第5レースの後に行われた薬物検査で、2つの禁止薬 物の陽性がでたことによるものである。カフェインのほかに、呼吸器系疾患と喘息の治療薬であるテオフィリン(theophylline)が検出された。

 いずれの薬物も、北中米競馬委員協会(Association of Racing Commissioners International)が作成したガイドラインにおいて、クラスBに分類されている。クラスBの薬物は、競走に影響を与える可能性が高い薬物である ものの、治療目的として使用することができる。

 KHRAの常任理事リサ・アンダーウッド(Lisa Underwood)氏によれば、ビアンコーヌ調教師はこの処分に服し、上訴しないとKHRAに語ったとのことである。

 KHRAの調査員は6月22日、キーンランド競馬場にあるビアンコーヌ調教師の厩舎のほかに同調教師の獣医師であるロッド・スチュワート(Rod Stewart)氏の診療車を調査した。アンダーウッド氏によれば、厩舎に関する取調べは“進行中”とのことである。KHRAの方針として、調査と取調べ に関する質問にこれ以上の回答をすることは控えた。

 匿名を条件に調査員は、コブラ毒の結晶形の入った小瓶を発見したと語った。コブラ毒は強力な鎮痛薬として使用される禁止薬物である。

 ビアンコーヌ調教師は55歳のフランス人で、1970年代からフランスで調教活動を始めた。1990年代に香港に移り、1999年に2頭の管理馬に禁止 薬物の陽性反応が出て、香港の統括機関により業務停止処分を課された。同調教師は米国に移ったものの、香港の処分期間が終了するまで、米国の調教師免許を 取得することができなかった経緯がある。

 

By Matt Hegary


[Daily Racing Form 2007年9月1日「Biancone draws ban of 15 days for caffeine」]


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