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海外競馬ニュース
2007年09月06日  - No.34 - 1

イギリス競馬ライブ放映、米国と豪州で増加(イギリス)[開催・運営]


  米国と豪州へのイギリス競馬のライブ映像の配信が勢いづき始めた。オーストラリアでは毎週の放送が倍増し、ニューヨーク州サラトガ競馬場での36日間開催では初めてサイマルキャスト放映が開始された。

 レーシングUK(Racing UK:RUK)のオーストラリア向け国際配信は、南アフリカの競馬統括機関フメレラ(Phumelela)社が行っているが、同社はスカイチャンネル (Sky Channel)社との契約を拡大し、土曜日の放送に追加して、8月23日から毎週木曜日にイギリスの競馬2開催を取り入れることにした。

 2006年10月にはイギリス競馬1開催だけが放映されていた。第2土曜日の開催は、今年の平地競走シーズンの開幕よりRUKとアットザレーシズ(At The Races)社から映像が提供されてきた。

 ニューヨークでは、RUKの競馬場からのライブ映像が伝統のサラトガ開催に合わせて放映されている。これは、サラトガ競馬場のオーナーであるニューヨー ク競馬協会(New York Racing Association:NYRA)が市場拡大キャンペーンとして行うものだ。

 競走成績、出馬表、賭事情報が無料で利用でき、イギリス競馬の細部について概説するセミナーが実施された。

 NYRAの最高経営責任者チャ−ルズ・ヘイワード(Charles Hayward)氏は7月24日、「私たちはサラトガ競馬の質と伝統が、イギリス競馬の同等の質と古くからの伝統を持つイギリス競馬と結びつくことを喜ん でいます。アメリカのファンにイギリスの競馬場が提供する素晴らしい競馬と賭事の機会を提供できることを楽しみにしています」と語った。

 RUKの会長サイモン・バザルゲット(Simon Bazalgette)氏は、賭事の面ではイギリスの賭金プールとの統合が含まれるので大変重要であると述べ、48時間前出馬投票(48時間ルール)がな ければ、いずれのライブ映像の放映もできなかっただろうと指摘した。また同氏は、「競馬賭金の世界統合への機運、極東のマーケットの一部開放、北米とオー ストラリアにおける安定成長は、いずれも48時間ルールの商業的利点を示しています」と語った。

 しかし同氏は、48時間ルールの悪影響について再検討や非難が今後起きうることを考慮して、「このような商業的利点とイギリス国内の負担への影響とを比 較検討すべきだが、世界戦略から見れば明らかに大きな利点があります。そして48時間前に出馬投票することでイギリスは競馬賭金の世界統合に参加すること ができるのです。その利点はすでに賞金に影響を与えています。さらに様子を見なければわかりませんが、この市場を閉じてしまうのは正しくないことだけは十 分に理解できます。困難な状況下においてさえ成長は大変心躍るものです」と付け加えた。

 

By Howard Wright


[Racing Post 2007年7月25日「 British racing receives dual international boost」]


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