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海外競馬ニュース
2007年03月15日  - No.10 - 4

TVG、チャーチルダウンズ社との契約打ち切りへ(アメリカ)[開催・運営]


 競馬放映・賭 事運営会社であるテレビジョン・ゲームズ・ネットワーク社(Television Games Network: TVG)は2月15日の声明において、現在の契約が今年末から来年にかけて終了した後は、チャーチルダウンズ社(Churchill Downs Inc.)所有の競馬場からの中継を続行する意向がないことを明らかにした。

 TVG関係者は、各競馬場との契約は2007年から2008年にかけて個別に終了すると述べた。

 声明発表当日、チャーチルダウンズ社の最高開発責任者ビル・カースタンジェン(Bill Carstanjen)氏は、同社がTVGと数ヵ月にわたり内密に会議を重ねてきたことを述べ、「テレビ放映権と電話投票の権利に関する我々の選択肢を徹 底的に検討しているところです。近い将来、計画を公にします」と語った。

 チャーチルダウンズ社所有の競馬場と言えば、シカゴ郊外のアーリントンパーク(Arlington Park)競馬場、マイアミのコルダー(Calder)競馬場、ルイスヴィルのチャーチルダウンズ(Churchill Downs)競馬場およびニューオーリンズのフェアグラウンズ(Fair Grounds)競馬場などである。これらの競馬場からの中継はTVGの番組構成の中核をなす。

 昨年TVGは、同社の放送をチャーチルダウンズ社所有の競馬場からの中継を含め、イギリスの有料テレビチャンネルであるアット・ザ・レーシズ (Attheraces)で同時中継することを決定した。このときから、TVGとチャーチルダウンズ社の関係が悪化した。TVGは、チャーチルダウンズ社 が創立した英国競馬チャンネルで、アメリカでの競争相手であるマグナ・エンターテイメント社(Magna Entertainment Corp.)と競争関係にあり、チャーチルダウンズ社は昨年末にTVGを相手に訴訟を起こし、契約においてはTVGには国外での放映権はないと訴えてい た。

 TVGの代表者はこの声明について特にコメントしなかった。

 TVGは、チャーチルダウンズ競馬場とは本年の春競馬開催前、フェアグラウンズ競馬場とは現行の開催終了時、アーリントンパーク競馬場とは夏競馬開催中、コルダー競馬場とは2008年に、それぞれの契約を終える。

 各社のイギリス競馬界との提携が進む中、チャーチルダウンズ社が間もなくマグナ社の子会社ホースレーシングTV(Horse Racing TV: HRTV)社と、そしてその電話投票運営会社エクスプレスベット社(XpresBet)との提携を近く発表するのではないかとの憶測がある。チャーチルダ ウンズ社はTVGを相手取って訴訟を起こす前でさえも、TVGとの独占協定終了を考慮していたのではないかと同社内では取り沙汰されていた。

 

By Matt Hegarty


[Daily Racing Form 2007年2月17日 「TVG may not carry Churchill」」


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